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このページは、IEEE802.11無線LAN技術の詳細について記述した一連のページの一つです。
このページでは、IEEE802.11インフラストラクチャーネットワークの詳細について解説しています。



IEEE802.11無線LAN技術の詳細

IEEE802.11インフラストラクチャーネットワークの詳細

インフラストラクチャー・モードでクライアントからサーバーへ送信する場合
(図1) インフラストラクチャー・モードでクライアントからサーバーへ送信する場合

(2)は、APアクセスポイント)です。
アクセスポイントはよくAPと略される場合があります。
(3)は、既存のLANを指しています。
番号順の経路を辿ってデータが流れていきます。
図1の例では、データは、クライアントから送信され、無線ネットワークを通って、アクセスポイントを通過し、既存のLANに渡って、サーバーに届けられます。
途中にあるアクセスポイントも宛先になりますが、最終的な宛先はサーバーになります。

インフラストラクチャー・モードでサーバーからクライアントへ送信する場合
(図2) インフラストラクチャー・モードでサーバーからクライアントへ送信する場合

(3)は、APです。
(2)は、既存のLANを指しています。
図2の例では、データは、サーバーから送信され、既存のLANからアクセスポイントを通過して、無線ネットワークに渡り、クライアントに届けられます。
途中にあるアクセスポイントも宛先になりますが、最終的な宛先はクライアントになります。


上記の2つの図は、インフラストラクチャー・モードにおける最も基本的な無線LANの構成図です。
アクセスポイントには、無線ネットワークを識別する48ビットのBSSIDと呼ばれる数値が割り当てられますが、通常はAPMACアドレスが48ビットの数値なのでこれがBSSIDになります。
BSSとは、Basic Service Setの略で、アクセスポイントの有無に関わらず無線ネットワークのグループを指し、相互に通信する無線ノードグループを言います。
従って、インフラストラクチャー・モードに限らず、アドホック・モードでもこのようなノードのグループは存在します。
また、無線ネットワークの識別子として、他にESSIDと呼ばれるものもあり、これは最大32文字までの半角英数字です。
ESSIDの方は、アクセスポイントの製品に付属するユーティリティプログラムを使用してアクセスポイント1台に対して1つ割り当てます。
上記の2つの図を見ると、アクセスポイントとサーバーコンピュータの間にイーサーネットLANがあります。
このような既存のネットワーク図1(3)図2(2))と無線ネットワークを繋げる仕組みをディストリビューションシステムDistribution System)と言います。
アクセスポイントは、無線ネットワークと既存のLANを中継するブリッジとしての役割を果たします。
しかし、アクセスポイントの中には、ルーターとしての機能を持っている製品もあります。
ブロードバンドの普及で、ブロードバンドルーターを兼ねている製品が増えています。
ブリッジブロードバンドルーターに関しては、以下のページで参照できます。

ハブスイッチ
ブロードバンドルーターについて

ところで、以下の図3で示したような無線ディストリビューションシステムWireless Distribution System、略してWDS)というものもあります。

WDSの例
(図3) 無線ディストリビューションシステムの例

図3WDSの例では、アクセスポイントが2台あり、無線ネットワークの両サイドに既存のイーサーネットLANがあります。
WDSでは、少しネットワークの構成が複雑になります。
このように、アクセスポイント間を有線で接続せず、無線で接続する仕組みを無線ディストリビューションシステムWDS)と言います。


無線LAN関連の本の紹介



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